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  ハプスブルクの屋敷は、プファルツ王国の首都プリストンから歩いて約5キロの郊外にある。
 そこまで丘を2つほど超えていくのだが、やはりお嬢様であるライアにはこれが辛いようだった。何度もヘンリを呼び止めては休憩し、そうしているうちにプリストンを出る時にはまだ昼過ぎだったのに、ハプスブルクの屋敷がみえてきた頃にはかなり日が傾いていた。
 「おい!ライア、やっと屋敷がみえてきたぞもう少しだ、頑張って歩け。」
 と、そこで、ヘンリがライアに声をかける。すると、ライアも屋敷を見つけ、つかれた様子で
 「わかってるわよ、全く、あと少し歩けばいいんでしょ!」
 と言った。
 そして、あともう少しだと歩き出そうとした瞬間、ライアが足を絡ませて転んでしまった。
 「キャッ!あいたたた」
 「おい、大丈夫かよ?」
 「大丈夫よ、ただ足を絡ませて転んだだけだから。」
 「ん、なら立てるな。ほらつかまれよ。」
 ヘンリが手を差し出した手にライアがつかまり、立とうとすると、
 「いたっ!」と、ライアの足首に痛みが走っり、その場にへたりこんでしまった。
 「おい大丈夫かよ?」
 「足首が痛くて…」
 と、ライアが足首を抑えながら行った。ヘンリは、その手を少しどけて、ソックスを脱がせて、様子を伺うと、なるほど、捻挫をおこして腫れ上がっていた。
 「ありゃ、捻挫してやがる、仕方ねぇ、ライアおぶってやるから俺の背中につかまれ。」
 「いいわよ、別にこのくらい…イタッ!」
 「ほら見ろ、無理に立とうとするから。ほら、早く。」
 と、ヘンリがライアに背中を向けて促すと、ライアはしぶしぶ、
 「仕方ないわね…」
 といながらライアにおぶさった。
 「よいしょっと」
 と、ヘンリが立ち上がって、その時ヘンリがあることに気がついた。
 そして、
 「ライア、お前胸ないんだn…ゴハッ!」
 「うるさいわね!!!さっさと行きなさい!コモナーの癖に!」
 というように、地雷を踏んだヘンリはガスガス蹴られながら、あと少し、ハプスブルクの屋敷まで歩き出した。
 
 <To be countinue>

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